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これまでにないものを描き出す発想力、急成長に導く実行力、それを支えるデジタルの力とは

2024.04.26

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※RIZAPグループ 鈴木隆之氏(写真左)とhacomono 蓮田健一

本シリーズではリアル店舗における会員管理・予約・決済システムを提供するhacomono代表取締役CEO蓮田健一氏をホストに、各分野で注目のマーケットリーダー諸氏を迎え今後の成長戦略のあり方につき対話を通じ探っていきます。第1回はhacomonoもシステム領域でサポートする、新ブランド「chocoZAP」の展開で注目されるRIZAPグループの鈴木隆之氏に登場いただきます。

※本記事は、「月刊レジャー産業 2024年4月号」に掲載された同内容の記事を、媒体社の許可を得て転載したものです。

INDEX

PROFILE

鈴木隆之 RIZAPグループ 上級執行役員 RIZAP事業統括 兼 DX推進本部長 兼 マーケティング本部長

コンサルティングファーム、DeNAやリクルートでの新規事業開発、Pontaポイントを運営するロイヤリティマーケティングのCDOなどを経て、2021年にRIZAPグループにDX推進本部長として入社。現在はRIZAP事業統括としてRIZAPおよびchocoZAP双方の事業全体を統括しつつ、RIZAPグループ全体のデジタルとマーケティングの責任者や、RIZAPグループ全体のDXを担う子会社RIZAPテクノロジーズの代表などを務める。

1. 実証実験踏まえ一挙拡大へ、デジタルとリアルの強みを融合

蓮田:RIZAPさんは、既成概念に捕らわれずにまず未来を考えて、それを社会実装できる企業だと思っています。たとえば、“パーソナルトレーニングジム”を普及させたのもRIZAPさんでしょう。

鈴木:そうですね。当時もパーソナルトレーニングジムという業態自体はありましたが、1つのブランドで、テレビCMも含めたマスマーケティングを活用して全国に大規模展開した企業は、それまでなかったですね。RIZAPというブランドの認知や事業拡大だけでなく、パーソナルトレーニングジムという業態自体の認知、市場拡大にも少なからずお役に立てたのではないかと思っています。

蓮田:そのRIZAPさんだけに新ブランド「chocoZAP」を立ち上げたこと自体に驚きはありませんでしたが、その展開スピードと規模感が想像を超えていましたし、そこに至るプロセスも秀逸だと感じました。

鈴木:「chocoZAP」 は、「従業員がいない」という前提で運営できるモデルを組み立て、展開しているのが大きな特徴です。2022年7月に本格展開を開始する前には、半年以上かけて実験店舗を数十店開設し、価格設定、サービス内容から、チラシのクリエイティブまで多面的に実証実験をしました。そうして勝ちパターンを構築したうえで、ものすごいスピードで出店したのです。現在までに店舗数は1,300を超え、会員数は112万人を超える規模になっています。こういうやり方ができること自体も当社の強みだと思います。

蓮田:ITの世界では当たり前に行なわれる実証実験ですが、それをリアルの世界でも実践しておられる。リアルの強さとデジタルの強さが真に融合しているチームだからこそ、実現できることだと思います。

これまでにないものを描き出す発想力、急成長に導く実行力、それを支えるデジタルの力とは

RIZAPグループ 鈴木隆之氏

2. 未来から現在を逆算、デジタルで実現する新たな創造

蓮田:われわれも経験していますが、描いた未来から逆算して物事を進めようとすると、なかなか理解されなかったり、反対意見も多かったりします。RIZAPさんには、それをやりきる力がある。この力は、これからの日本にとっても大切なものではないかと思っています。

鈴木:DXという観点でも、同じことがいえるのかもしれませんね。

DXは、デジタルやデータの力で既存の事業を変革するというテーマで語られることが多いですが、「chocoZAP」の場合はゼロからビジネスモデルをつくっていきました。蓮田さんがおっしゃるとおり、リスクもありましたし、本当にできるのかといった意見もいただきましたが、私はデジタルを活用すれば新しいモデルを実現できると考えていました。それにチャレンジし、事業化できたことは、DXの文脈としては新しい形なのかもしれません。これだけ多くの無人店舗を直営で展開している例は、他の業態でもありませんし、世界でも多くないと思います。

蓮田:「できない理由」はいくらでもあるので、多数決では進まないですね。

鈴木:はい。世界を見ると、いろいろな業態で無人店舗ができていますが、最初はまったく完成されていなくても、運用しながら徐々に改善していくのが一般的です。チャレンジする前にいろいろ検討するよりも、まず世に出してから検証してPDCAを回していくほうが、結果的により早く完成度の高いものに到達できる。こういうやり方は、グローバルでは結構行なわれていますが、日本ではまだ多くありません。

蓮田:世界的なスタートアップのやり方と一緒なのだと思います。たとえば、馬車しかない世界で生活していたら、馬車を前提とした発想しか生まれないけれど、自動車がある世界を少しでも夢見られたときに、発想が急に広がる。いままでにないものを世に出す考え方やプロセスでは、夢やありたい未来を見られる人が多いかどうか、が重要な気がします。

RIZAPさんは、ビジネスパートナーでありながら、DXを軸に夢や未来を共有できる。業界のなかではユニークな存在だと思っています。

これまでにないものを描き出す発想力、急成長に導く実行力、それを支えるデジタルの力とは

hacomono 蓮田健一

3. データの積極活用と地方への展開も加速

鈴木:「chocoZAP」は会員すべてがアプリを使用するため、IDも含めたデータを100%取得することができます。小売店や飲食店などで、お客様のIDを100%収集できる業態はほぼありませんから、これもわれわれの強みだと思います。今後はデータを活用して、会員とのコミュニケーションや、その人に合った広告をディスプレイに配信するなど、サービスや事業の拡大につなげたいと考えています。

蓮田:当社でも、データ分析にAIを活用するなど、力を入れていきたいと思っています。また、業務の効率化や利益率向上に貢献できるよう、システムの業務フローの最適化も追求していこうと考えています。

鈴木:データには大きな可能性を感じています。また現在当社でもう1つ進めているのは、地方への展開です。無人店舗の利点は、出店のしやすさです。人の採用や育成のコストがかからず、小さなスペースでも出店でき、人件費が抑えられるので、会員数がそれほど多くなくても採算が取れるのです。

このメリットを活かして、今後は地方や過疎が進んでいる地域に積極的に展開していく考えです。すでに30数か所の自治体と連携をしており、地方の健康寿命の延伸をサポートする一機能としてお役に立てるのではないかと思っています。

同時に、高速道路のパーキングエリア内への出店なども予定しております。デジタルを軸に、コンパクトに出店し、無人運営できるモデルだからこそ多様な可能性を秘めており、いろいろな場への出店を積極的に進めていく考えです。

蓮田:当社のシステムでも、運動や教育を軸としたまちづくりにおいては自治体やJリーグ、Bリーグとの連携などを進めています。お話を伺って、今後はRIZAPさんとの接点がある部分に関しては、連携して取り組めると面白くなりそうだと感じました。

未来とは常に見えづらいものですが、いまの時代はデジタルのテクノロジーも進化し、チャレンジしやすい世の中になってきています。ぜひ積極的に挑戦をしていきたいですね。

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