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地域活性化に向けドミナント展開で事業をつくり経営者をつくる

2024.07.23

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※株式会社三福ホールディングス 中矢孝則氏(写真左)とhacomono 蓮田健一

hacomono代表取締役CEO蓮田健一氏をホストとするシリーズ対談の第2回目は、愛媛県松山市を中心に幅広い分野で事業展開する三福ホールディングスの中矢孝則氏を迎えて、地方都市における事業構築の手法と経営戦略についてお聞きしました。

※本記事は、「月刊レジャー産業 2024年6月号」に掲載された同内容の記事を、媒体社の許可を得て転載したものです。

INDEX

PROFILE

中矢孝則 株式会社三福ホールディングス 代表取締役

1971年1月14日生まれ、松山市出身。愛媛県立松山南高校卒、法政大学工学部中退。98年なかや手芸(株)代表取締役社長。99年(株)三福綜合不動産代表取締役社長、2009年(株)三福ホールディングス代表取締役。24年4月現在、7社の代表を務める。30年までに100社のグループ会社を誕生させること、真なる豊かさ、真なる幸福を目指す人を数多くつくり、成功者を多く輩出することを目指す。

1. フィットネス×異業種で継続率向上

蓮田:三福ホールディングスさんは、幅広い事業を展開しておられます。

中矢:愛媛県松山市を中心にグループ会社が17社ほどあります。最も多いのは不動産関連で、その延長でトランクルームやコインパーキングも運営しています。レジャー分野ではフィットネス、エステをはじめ温浴施設、シミュレーションゴルフ、カラオケやピアノレンタルスタジオ、 スタディルーム、カフェ、さらに自動販売機などもあり、一部の事業でhacomonoさんにサポートいただいています。

蓮田:特に「P・SPO24」というブランドでの展開はすごく面白いですね。おそらく、日本でも希少性の高いビジネスモデルなのではないかと思います。

中矢:P・SPO24は、24時間フィットネス「P・SPO24」を中心としたブランドで、現在37店舗を展開しています。そのうちフィットネスは約20店舗です。日本人の場合、会員にフィットネス単体で継続的に利用してもらうのはむずかしいと思っています。そこで、それ以外の多様な施設も備えれば魅力を感じて続けられるのではないかと考え、P・SPO24の多くは複合店舗になっています。店舗によって異なりますが、セルフエステやインドアゴルフ、シミュレーションバッティングやオートテニス、 オート卓球、 スタディルーム、カフェ、カラオケ、ピアノレンタルスタジオなどを併設しています。

現在は、カフェ単体の店舗も拡大しているほか、会員同伴ならだれでも利用いただける「P・SPO酒場」もオープンしました。会員の方は、P・SPO24ブランドの店舗すべてを会費だけで使用できますので、逆にフィットネス以外の施設だけ利用している会員さんも少なくないと思います。

地域活性化に向けドミナント展開で事業をつくり経営者をつくる

P・SPO Cafe

蓮田:P・SPO24会員ならばこれらすべてを使える、というビジネスモデル自体が斬新です。自宅でのピアノなど楽器の練習には音の問題もつきまとうのでニーズも大きいと思います。当社は、フィットネス専業の会社さんとのお付き合いが多いですが、一消費者の立場で考えると、フィットネスはリフレッシュや健康習慣ではあっても「人生の主役」 にはなりづらい。それぞれの生活スタイルに合わせてどこでも利用できる権利があって、かつドミナントで多店舗展開しておられるのは、本当にユーザーファーストだなと感じます。どうしてこのような発想にたどりついたのでしょう。

中矢:実は最初からこの展開を想定していたわけではありません。当初、優位性が高い24時間フィットネスとして考えたビジネスモデルは、松山の東西南北に4つの有人旗艦店をつくり、さらに無人の衛星店を10店舗展開するというものでした。有人店舗はもともと経営していたマッサージ店と組み合わせ、マッサージ店側で受付や清掃などを行なえば、収益的には無人フィットネスと同じような形にできるのではないかと考えました。でも、フィットネスだけでは継続率があまり高くないので、ゴルフ、エステなどから付帯施設を広げていったという経緯です。

地域活性化に向けドミナント展開で事業をつくり経営者をつくる

スポーツジム&フィットネスP・SPO24

蓮田:先日オープンされた温浴施設は、もともと自治体が運営していたものだそうですね。

中矢:地域の方に愛されてきた温泉を引き継ぎ、通常のP・SPO24会員より1000円高いSPA P・SPO24会員の場合、温浴施設もP・SPO24もお使いいただけます。

蓮田:既存の施設に新たな付加価値を生み積極展開していくという姿勢は、地域において大きな存在価値があるのではと思います。

中矢:今年7月には0歳から9歳まで使える「キッズパーク」もオープンします。これもSPA P・SPO24の施設で、男性は本格的なロウリュサウナ、女性は岩盤浴を使い放題とします。

今後は、子どもから高齢者まで幅広く利用いただけるよう、ドミナントでさまざまな店舗を100店舗ぐらい展開したいと考えています。

地域活性化に向けドミナント展開で事業をつくり経営者をつくる

(株)三福ホールディングス 中矢孝則氏

2. DXにより人の手に頼らない運営を

中矢:今後ますます人材確保がむずかしくなりますから、事業展開には機械やデジタルの活用が不可欠です。P・SPO24もなるべく人手に頼らない経営を目指しています。一方で、採用力の強い企業が生き残るだろうとも考え、人材採用にも力を入れています。

蓮田:ピアノレンタルスタジオやカラオケも、無人で24時間営業をしておられるのですよね。

中矢:はい、予約もオンラインです。P・SPO24への入会も、約7割のお客様がオンライン入会となっています。

いま、P・SPO24のシステムは、オリジナルのシステムから 「hacomono」への移行を進めています。これまでは、会員タイプの変更など一部は事務局で対応してきましたがP・SPO24に関する手続きがすべてオンラインで完結するようになれば、P・SPO24のDX化も一層進むと思います。

地域活性化に向けドミナント展開で事業をつくり経営者をつくる

hacomono 蓮田健一

3. 地域のために経営者を育てる企業を目指す

蓮田:グループ17社の社長は、すべて貴社で育てられたという経営スタイルも興味深いです。

中矢:地域に貢献するには何をすれば良いのかと考えると、当然、事業やサービスを立ち上げることも一つですが、やはり経営者を育てる企業になるべきなのではないかと思いました。

蓮田:経営者になるということは、当然、マインドの育成も重要ですが、どのようにされているのでしょう。

中矢:当社では、20年前から社員全員が受講する理念や仕事スキルの研修、任意参加の店長準備塾、社長準備塾と一気通貫の研修システムを用意しています。講師もすべて社員で、生え抜きばかりでなく、中途採用から経営者に育った者もいます。

蓮田:働き手が減っているなかで、デジタルを活用して効率化を図りながら新たな事業をつくり、経営者もつくる。地域の事業創生ファクトリーであり、経営者ファクトリーですね。

中矢:そうありたいですね。私は、小さくても良いから、まったく異なる業種の会社をつくっていくことがすごく勉強になると思っています。業種が違うと、評価制度も集客手法も何もかも変えなければいけない。そのことでグループ全体の経営力が向上すると思うのです。将来的には100社のグループ会社をつくり、100人の経営者を育てることが目標ですね。

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