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地元・石川県でセミパーソナルジムを開業。「新事業」と「社長の創造」を目指す、独自の経営戦略とは

2025.02.25

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石川県で5店舗を展開する「GYM&COFFEE DADA」は、トレーニングと自家焙煎のコーヒー豆を販売しているというユニークなコンセプトのセミパーソナルジムです。かつて総合フィットネスクラブにてトレーナーや新規出店などを担当してきた和多 裕介氏が独立し、2019年にオープンしました。同氏に、独立の理由や現在の店舗コンセプトに決めた理由についてお聞きしました。

INDEX

PROFILE

和多 裕介 合同会社DADA 代表

石川県を中心に展開する総合フィットネスクラブにトレーナーとして入社。その後、名古屋、横浜など県外への新規出店業務や、新店舗の運営・店舗管理を担当する。2019年に独立し、石川県能美市にセミパーソナルジム「GYM&COFFEE DADA」を開業する。現在はセミパーソナルジム5店舗の他、ピラティススタジオである「Pilates studio wiii」を運営している。

https://dada00.com/

https://wiii00.com/

1. 一人ひとりの目的にコミットしたい、自らの理想を形にすべくセミパーソナルジムを開業

—— これまでのキャリアについて教えてください。

私は石川県で生まれ、当時、石川県で展開していた総合フィットネスクラブにトレーナーとして入社しました。その会社が県外へも進出していくことになり、県外での出店や新店の店舗管理を任されることになりました。そこで身に付けた店舗運営やマーケティングの知識、経験を元に、2019年に独立して地元である石川県にセミパーソナルジム「GYM&COFFEE DADA」(以下、DADA)を開業しました。

—— 起業のきっかけについて教えてください。

横浜で勤務していた時に、ある違和感を覚えるようになったんです。総合フィットネスクラブは会員数が多いため一人ひとりの目的にコミットすることがどうしても難しくなります。フィットネスの魅力や良さを伝えることができないまま退会されてしまう光景を見て、「フィットネスを楽しむ方を増やしたい」という自分の理念からズレてきていることを感じ、自分が正しいと思うフィットネスをお客さまに伝えたいと、独立することにしました。

—— なぜセミパーソナルジムという業態を選ばれたのですか?

フィットネスが生活の一部となるよう、お客さまにとってどういう価格帯ならば通いやすいかと考えた結果、月額1万円くらいだろうという結論になりました。ただ、その価格帯でパーソナルジムという形態を経営するのは難しいので、1人のトレーナーが同時に複数のお客さまを指導するセミパーソナル形式とし、指導の質を担保するためにも、お客さまは最大4人までとしました。開業当時はセミパーソナルジムという業態はまだ一般的ではなかったので、「少人数制のパーソナルジム」とうたっていましたね。

2. セミパーソナルジム運営のポイントは充足率。満足度の高い指導で集客を促進

—— セミパーソナルジムというビジネスモデルにおいて意識すべきことは何でしょうか。

セミパーソナルジムの運営では充足率が重要です。レッスン1枠の単価設定を約1万円とした場合、1枠にお客さまが4人そろって大体1万円くらいの売上になるので、もし2人しか入らなかったら採算が合いません。最低でも3人は必要です。DADAの充足率は店舗によって少し違いがありますが、90%くらいです。充足率を上げることは常に意識しています。

—— 退会率はどれぐらいでしょうか。

パーソナルジムよりも価格を抑えながら一人ひとりに合った指導を行うので、退会率は一般的なパーソナルジムに比べると低いです。ここ数ヶ月の平均退会率は月2〜3%くらいですが、母数が小さい分、これでも影響が大きいんです。退会率はもっと下げたいと考えています。

—— パーソナルジムと比べて優位な点はありますか?

セミパーソナルジムはパーソナルジムに比べて会員数が多いので、新店や新事業の展開がしやすいと思います。会員数がパーソナルジムの約4倍なので、クチコミや紹介なども約4倍となります。DADAはありがたいことに良いクチコミが多く、そうすると影響力も高められます。たくさんのクチコミや紹介を獲得しやすい新規出店においては、比較的早い段階で損益分岐点まで持っていくことができます。

—— セミパーソナルジムという業態で開業される方は、意外と少ないですよね。

企業で手掛けるには利益率が低いので、大手のジムは参入しにくいのだと思います。それでいて、個人で開業するにはパーソナルジムより初期投資が必要になります。複数人が同時にトレーニングできるだけの広さやマシンの数が必要になりますから。さらに、パーソナルジムより集客しなければならない分、マーケティング知識も必要なので、参入障壁が高いのだと思います。

—— 石川県は車社会だと思いますが、立地などの出店戦略はどのように考えていますか。

最初の1店舗目は、人口の少ない能美市のロードサイドに出店しました。2店目の女性専用ジムは駐車場の少ない駅前に出して、3店舗目は石川県でもっとも大きいジムのすぐ近くに出店しました。そうやって実験してみた結果、人口が少ない1店舗目の業績が一番いいんです。地方の場合はその市の人口よりも、他の市への道路のアクセスがいいかどうかが集客に影響することがわかりました。そのため、4店目以降は人口よりも道路のアクセスの良さで出店場所を選ぶようにしています。

—— 以前は横浜で総合フィットネスクラブの店舗管理をされていたわけですが、大都市と地方都市において競合との戦い方に違いはありますか?

横浜で勤務していた時もいろいろとマーケティング施策を試しましたが、競合も多い分、お客さまに届きづらいなと感じていました。石川県の場合、施策を打てばすぐにお客さまに届くのですが、その分、じっくり比較されるため、WebサイトやSNSでの情報の出し方はとても重要だと感じています。企業としての理念や想い、どういう雰囲気のジムなのかといったところをしっかりと打ち出す必要がありますね。

地元・石川県でセミパーソナルジムを開業。「新事業」と「社長の創造」を目指す、独自の経営戦略とは

3. 「新事業と新社長を創造する」フィットネス事業だけに終わらない将来展望

—— 自家焙煎のコーヒー豆を販売する事業も行われていますが、セミパーソナルジム以外の事業を行うことは最初から予定されていたのでしょうか?

当初から、お客さまに対してトレーニング指導以外のサービスも提供しようと考えていました。事業を広げておけば、トレーナーたちがもし何かの理由でキャリアチェンジが必要になった際にスムーズに対応できます。トレーナーのセカンドキャリア問題を解消する意味でも、引き続きフィットネス事業だけでなく飲食事業など多くのお客さまを獲得できるビジネスを開発したいと思っています。

—— トレーナーなどの人材獲得についてはどうお考えでしょうか。

弊社の経営理念は、「新しい事業と社長を創造する」というものなんです。そのため、トレーナー初心者でも、社長として独立できるような人材を採用したいと思っています。トレーナーとしてやりつつも、セカンドキャリアについてもきちんと見据えている人材が欲しいですね。

今後、既存店は全部、スタッフにフランチャイズとして暖簾分けしようと考えているんです。すでに1店、暖簾分けという形でお店を任せています。自分が社長として管理する方がサービス品質は絶対に高まりますから。ブランドの品質維持の面でも、いずれ店舗を全部フランチャイズ化して、自分ごととして事業に取り組んでもらう予定です。

—— 働くトレーナーさまのことを考えた事業展開が素晴らしいと感じました。今後の新しいお取り組みも楽しみにしています。本日はありがとうございました。

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