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運営のWeb化で事務作業を1/4に削減、会員継続率90%超 データ分析で新規獲得率80%へ

2023.11.27

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パフォーマンスアップをうたい、ビジネスパーソンを中心に、アスリートやアーティストなどからも支持を受けるパーソナルトレーニングジム「PCP GYM」。一人ひとりのパフォーマンスを高めることで、社会を元気に、ひいては日本を元気にすることを目指し、活動しています。この「PCP GYM」を運営する株式会社PCP取締役の山口 広晃氏に、お客さまのパフォーマンスアップに向けて意識して取り組んでいることや、最短で最大の効果を上げるために実施した運営のWeb化による効果について語っていただきました。

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PROFILE

山口 広晃 株式会社PCP パフォーマンススペシャリスト/取締役・事業部長

トレーナーとして多くのクライアントをパフォーマンスアップに導いた経験を活かし、現在は現場のチームマネジメントや人材育成を担当。人事・経理・法務・システム管理・労務の管理業務も担当するなど、円滑な事業運営に向けて取り組む。ジム運営のほか、トレーナー養成コースの運営や企業との協業など、幅広い事業を行う株式会社PCPにて、さまざまな顧客との折衝も担う。

公式Webサイトはこちら

1. 「最短で最大の効果を上げる」個別化メニューで忙しいターゲットにフォーカス

「PCP GYM」の顧客は、90%が30~50代の働きざかりのビジネスパーソンで、その中には経営者の方も多いです。残り10%がアスリートやモデル、アーティストなどです。仕事だけでなくプライベートでもさまざまな趣味をもつなど、トレーニングにあてられる時間が限られる方が多いため、個別化したメニューで「最短で最大の効果を上げる」ことに取り組んできました。これが当社の強みともなっています。

お客さまへのカウンセリングでは、一人ひとりの仕事や生活の状況、身体について抱えている課題、理想の体などを聞き出したうえで目標を設定します。目標に向け、それぞれの方のライフサイクルに合わせて、最短ルートでメニューを組み立てます。

目標設定は、最終目標だけでなく、そこから逆算してトレーニング開始1ヶ月後、2ヶ月後など、短期間かつより達成しやすい目標に落とし込みます。目標は、定量目標だけでなく定性目標も設定することで、数値的な結果には現れにくい変化も捉えるようにしています。

目標を立てたら評価することも大切です。評価は、お客さまにとっては自身の努力や成長の証。紙やデータできちんと共有することで、常にモチベーション高くトレーニングに励んでくれるようになります。

2. システムのサポートで多様化するニーズに応えられる体制へ

最短で最大の効果を上げるメニューを作成するためにも、トレーナーには高いスキルが求められます。高度な専門知識だけでなく、目標や課題をヒアリングする力、さらにはお客さま自身でも気づけていない課題を見つけ、改善策を提案する力も大切です。PCP GYMではトレーナーのスキルアップに向け、常に研修に取り組んでいます。

一人ひとりに個別化メニューを提供することはもちろん、これまでお客さまに提供してきたトレーニングデータを、ビジネスパーソンやアスリート、アーティストと、お客さまの業種ごとに分類、分析することで、より最適な対応方法を見つけるよう努力しています。24時間ジムやパーソナルジムなど競合はどんどん増えていますから、トレーナーのスキルアップは急務であり、近年の課題の1つともなっています。

もう1つ、長年の課題であったのが、入会手続きやレッスンの予約調整に時間がとられ、トレーナーがお客さまに向き合うための十分な時間を確保できないことでした。メニューの作成や指導の振り返り、効果検証、トレーニングメニューのエビデンスの確認など、トレーナーがすべきことは多々あります。

新型コロナの感染拡大の影響で、人々の健康意識が高まり、お客さまの運動ニーズが多様化しました。新型コロナが流行する前は「健康になりたいから」「筋肉をもっとつけたいから」という理由で運動する方が多かったところ、今では「体力を向上させたい」「免疫力を高めたい」「ストレスを緩和したい」と、明確かつ多岐にわたります。お客さまに向き合う時間をもっと増やすことが必要だと、PCP GYMでは2021年10月より、ウェルネス/運動施設向けオールインワン・マネジメントシステム「hacomono」を導入しました。

運営のWeb化で事務作業を1/4に削減、生まれた時間がもたらした継続率90%超 知見を蓄積し「パフォーマンスアップ」のスペシャリストに

3. 運営コストが80%減少、新規事業・新サービスへの投資を増やし成長を加速

「hacomono」の導入で、先に述べた課題以外にも、以下の点において運営を大きく改善および効率化することができました。それによって新しく捻出できた時間でトレーナーは指導に専念できるようになったほか、コスト削減によりSNSでの栄養指導など新しいサービスの提供や新規事業開発に取り組む余裕が生まれました。

・労働時間の40%を占めていた事務作業を10%まで削減

トレーナーの労働時間が月あたり約200時間のうち、40%となる約80時間を占めていた事務作業を、10%の約20時間まで削減することができました。以前は会員管理をExcelで実施していたため、入会用紙に記入いただいた個人情報をExcelに入力し直さなければなりませんでした。手間がかかるだけでなく、トレーナーが忙しい指導の合間に実施していたため、入力漏れなども見受けられました。

その入会手続きが今は、トレーナーを介さずにお客さま側にて、すべてオンラインで完了します。必要な情報は「必須項目」設定にできるため、データの抜け漏れもありません。人手をかけずに会員管理ができることで、店舗が増えても管理が煩雑にならないところもいいですね。

・お客さまに向き合う時間の増加により継続率が90%以上に

事務作業の時間を削減できた分、メニュー作成にかけられる時間が増えたことで、メニューの精度が高まりました。より一人ひとりの方に合ったメニューを作成できることで成果も出やすくなり、年間の会員継続率60〜70%から、導入後は90〜95%と高い水準をキープしています。

・リアルタイムの予約確認で人員配置を最適化

今までは、予約がキャンセルになっても、トレーナーはその店舗で次のレッスンまで待つしかありませんでした。各店舗の予約状況がリアルタイムでチェックできる今は、手が空いたトレーナーを人手が必要な近隣の店舗に派遣することもできます。運営側としては店舗間での人員配置を最適化でき、トレーナーにとっては指導時間を増やすことにつながりました。

・手続きのWeb化で運営コストが80%低減

手続きがすべてWeb化されたことで、入会申込用紙や口座振替用紙が不要となりました。そのほか口座振替手数料の削減や事務手続きにかけていた人件費を考えると、運営コストを80%は削減できたと思います。

・データ分析から訴求メッセージを改善し新規顧客の獲得率を80%へ向上

広告費を増やしたり、リーチする範囲を広げることをせずに、新規顧客の獲得率を80%に高めることに成功しました。システムには会員さまの年齢やお住まい、レッスンの日時など、利用動向がデータとして蓄積されます。さらに取得したいデータがあれば、hacomonoのアンケート機能を活用し、容易に集計できます。

PCP GYMでもアンケートにて身体のお悩みを聞いたところ、「腰痛」「肩こり」「眼精疲労」など、ビジネスパーソン特有のものが多いことがわかりました。そこで1日の利用者数が多い駅を選び、駅看板にてビジネスパーソンの身体の悩みを改善できるジムであることを全面的に押し出したところ、新規顧客の獲得率を高めることができました。

・その場で確定する予約フローでプラン通りの成果を実現

トレーナーが立てたメニューに則したペースでお客さまにレッスンを受けていただけるようになりました。以前はトレーナーとお客さまが口頭や電話でレッスン日を調整していましたが、お互いのスケジュール調整に何度かやり取りが必要になるケースが多々ありました。調整に時間がかかることで、途中でお客さまの都合が悪くなってしまうなど、ご不便をおかけしていました。

今は、お客さまが24時間オンラインでトレーナーのスケジュールをチェックし、空いている枠から選び、予約することができます。お客さまとトレーナーのスケジュール管理が簡単になるうえ、メニューの再調整が不要になり、スムーズなレッスンと成果の提供につながっています。

運営のWeb化で事務作業を1/4に削減、生まれた時間がもたらした継続率90%超 知見を蓄積し「パフォーマンスアップ」のスペシャリストに

4. 「クリニック×トレーニング」ビジネスの中心地で医師とともに取り組む新領域

2023年の7月、PCP GYMが協業する「Personal Wellness Clinic MARUNOUCHI」がビジネスの中心地である東京・丸の内にオープンしました。「日常のパフォーマンスを高める健康な人のためのコンディショニングクリニック」として、クリニック×トレーニングという新しいかたちのサービスを提供しています。

PCP GYMのトレーナーは、メディカルチェックの結果を元に医師と連携しながら、一人ひとりの方のよりよいパフォーマンスを引き出せるよう、サポートしていきます。通常のジム運営では知り得ない、睡眠深度や血液検査などの身体データをクリニックより共有いただけることで、これまでにないサポートを提供できると考えています。

2024年には新たな店舗展開も予定しています。店舗を増やすことで、より多くのお客さま、地域へ貢献していきたいです。Web化でトレーナーが本来やるべきお客さま対応に注力できるようになったことは、まちがいなくモチベーションアップにもつながっています。そのようなトレーナーたちと、「Personal Wellness Clinic MARUNOUCHI」含めたさまざまな事業活動による知見を活かしていくことで、PCP GYMが「日本一パフォーマンスアップを実現できるジム」になれたらいいですね。

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