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【成功法則】インドアゴルフ開業「システム導入による効率化」×「人的ホスピタリティ」の相乗効果で差別化促進

2023.10.16

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【成功法則】インドアゴルフ開業「システム導入による効率化」×「人的ホスピタリティ」の相乗効果で差別化促進

主にインドアゴルフ、フィットネス施設を対象とした会員管理・予約・決済・POSシステム「hacomono」。これまで書類や対面、電話で行われてきた入会、予約などの各種手続きや会員管理をオンライン化できる仕組みだ。本記事では、「hacomono」を実際に導入したインドアゴルフ施設「honoboGolf」に、導入までの経緯とその利点を聞いた。

INDEX

※本記事は、「月刊レジャー産業資料 2023年8月号」に掲載された同内容の記事を、媒体社の許可を得て転載したものです。

1. ウェルネス/運動施設向けオールインワン・マネジメントシステム「hacomono」とは

「hacomono」は、施設運営の省人化や効率化、データの一元管理を実現するのはもとより、クラウドベースのサービスであるため、システム管理者の配置が不要なうえ、常に導入施設や市場のニーズを吸い上げながら、随時、機能強化が行われているのも強み。

一方の利用者側にとってもスマートフォンなどでいつでも簡単に利用予約をはじめ各種手続きができるなど利便性の向上につながることから、施設への集客のほか、予約率の改善や会員継続率の向上に貢献するツールでもある。

現在の導入施設数は約4300(23年10月現在)。業種としてはフィットネスクラブやパーソナルジムはもちろん、ゴルフ関連施設でもインドア化や無人営業など昨今のビジネスモデルの広がりに伴い、導入事例も拡大中。このほか、各種運動スクールや公共運動施設、温浴施設やサウナ、エステサロンなど、幅広い業種で採用が進むなか、昨年には、バックオフィスも含めてすべての業務がオンラインでできるオールインワンシステムへの進化を遂げており、さらなるユーザーの広がりが予想される。

2. 近隣ゴルフ場の閉鎖を受けて新規参入したインドアゴルフ事業「honoboGolf」へシステムを導入

今回紹介するインドアゴルフ施設「honoboGolf」(東京都昭島市、22年10月開業)は、その導入施設の1つ。

honoboGolfを運営するのは、東京・立川エリアで不動産仲介業や、パチンコを核とするレジャー事業を展開する(株)丸福商事。同社では、1971年に開業したボウリング場「ビームボウル昭島」の閉鎖(21年3月末)に伴い、新たな業態を検討。近隣にある「昭和の森ゴルフコース」とその併設練習場が23年に閉鎖されることを知り、同社として初めてとなるインドアゴルフ施設にボウリング場からコンバージョンしたという経緯がある。

フロア面積は約1150平方メートル。ボウリング場だったこともあり、柱のない開放的な空間には、オープンブース14打席、セミオープンブース4打席、扉を閉じると完全個室になるVIPルーム2室の全20打席という、国内最大規模のインドアゴルフ施設となっている。

このプロジェクトを担った同社事業開発部次長設楽哲也氏は「計画に際してはスポーツジム、コインランドリーからアパレルまで、さまざまな業種・業態を検討しましたが、近隣ゴルフ施設の閉鎖に背中を押された形になりました。ただしこれまで経験のない業態なので、フロア設計からゴルフシミュレータの選択、運営方法まで、すべてが手探りでした」と話す。

予約システムを検討していた同社が最初に「hacomono」と出会ったのはさる展示会。その後、同システムの評判を耳にする機会もあり、具体的に打合せがスタートしたのは、オープン予定の約3か月前だったという。

3. アプリ予約に戸惑うシニア層もスタッフのサポートとLINE活用でスムーズに操作習得

オープン当初の客層は40〜50歳代が中心だったが、前述の近隣ゴルフ練習場が閉鎖されると、そこから流れてきたと思われる60〜70歳代の会員が一気に増加。こうしたシニア層においては、対面や電話での予約、都度現金決済が当たり前だったため、アプリの使い方がわからない、それ以前にスマートフォン自体を持っていないなどというケースが頻出した。

そこで従来通りのフロントでの対面や電話での予約ニーズについては、施設のスタッフが代わってその場で「hacomono」に予約することで個別に対応。QRコードをかざすだけのチェックインも、当初はアプリの操作に手間取る人もいたが、LINEに登録すると表示されるメニューから、1タップでチェックイン画面に遷移できる機能を案内して以降、スムーズになったという。

「オンライン予約やQRコードチェックインが初めてでとまどう方には、スタッフが直接操作をご案内することで、お客様との間で新たな接点を持つ機会になりました」と設楽氏。

というのも、同社はパチンコホール時代から培ってきた「ホスピタリティ」の精神をいまも大切にしているからだ。会員全員の名前を覚えるのは必須、トラブルなどで呼ばれたら即刻駆け付けるのも当たり前。フロントにはスタッフが常駐し、チェックイン時の声がけはコミュニケーションの契機となり、会員から施設へのフィードバックを拾う貴重な機会ともなる。

無人運営の他の施設を利用してみたものの、「困りごとが生じたときにも対応してくれる人がいたほうがいい」という理由から同施設に乗り換える人も少なくないという。

現在の会員は約400人。30歳代6%、40歳代18%、50歳代30%、60歳代19%、70歳代21%、80歳代以上3%という内訳。午前中は70歳以上が、19時以降は40歳代後半が利用の中心。ブース別の利用比率は、オープンブースが70%、セミオープンブースが18%、VIPルームが12%である。これら会員の年代別利用率についても「hacomonoに蓄積されたデータを分析してみえてきたことです。分析結果をもとに、課題と感じる部分は改善に着手していきます」と設楽氏は語る。

最近は、シニア層もアプリの操作に慣れてきたため、前述した電話予約などの個別対応は全体の1割程度に落ち着いているという。

「hacomono」を活用しつつ、人によるホスピタリティとのハイブリッドで、あらゆる年齢層の利用者に喜ばれているhonoboGolf。設楽氏は「システムの構築は、実質1か月程度しか時間がなかったので大変でしたが、導入してしまえば非常に楽に運用できます。もしhacomonoがなかったら、予約関連の業務は膨大なものになっていたでしょう。人員をふやさなければなりませんし、人為的なミスも発生していたでしょう。電話での予約対応も、スタッフがhacomonoを操作するだけなので、まったく問題ありません」と話す。

現在、honoboGolfの建物には、1階に閉店した元パチンコ店、3階にはhonoboGolfと同規模の未利用スペースがあることから、丸福商事では、サウナやフィットネスなどとの複合化も検討している。こうした複合施設となっても、それぞれの業態で予約や決済、会員管理に「hacomono」が活躍することは間違いない。

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