ダンススクールで思うように集客できていないという場合、スクールに合った集客施策を実行できていない可能性があります。ホームページやブログ、SNSなどで情報を発信したり、チラシ配布や紹介制度を設けたりしながら着実に集客を目指していきましょう。宣伝内容だけでなく、ダンススクールの質を見直すことも重要です。集客したいターゲット層を絞り込んで、自校ならではの魅力や強みをアピールしてください。
INDEX
1. ダンススクールの集客に必要なWeb広告出稿・アプローチ方法
ダンススクールを開業して運営をはじめたものの、思うように集客できず頭を抱えている方も少なくありません。どのように集客をすればよいかわらかない方は、まずは基本となるWeb広告の出稿やアプローチ方法の見直しを行ってみましょう。
ここでは、ダンススクールの集客に利用できる、Webを活用した集客方法とオフラインでの集客方法を紹介します。ダンススクールの客足が伸びずに悩んでいる方は、以下の点をチェックしてください。
1-1. Webでの集客施策
現代の情報収集として多く活用されているのは「Web」です。ダンススクールの公式ホームページやSNS、YouTubeなどの動画広告を参考に、ユーザーは数多ある情報の中から自分に合ったダンススクールを探しています。しかし、ダンススクールは全国にたくさんあるため、ニーズに合った教室を探すのは至難の業です。集客に悩んでいるなら、競合スクールとの差別化やWeb広告が必要な人に届く仕組みを確立させる必要があります。
Web広告を活用して集客したい方は、以下6つの方法で新規顧客の確保を目指しましょう。
1-1-1. ホームページの作成(SEO対策)
新規顧客を獲得したいならば、最低限ダンススクールの公式ホームページは設立しましょう。ネットの口コミやSNSの情報だけでは、顧客が「ここは自分の求めるダンススクールかどうか」を判断するには足りません。
公式ホームページを活用してダンススクールの情報を詳しく記載することで、顧客はより多くの情報を得られます。ただし、単純にダンススクールの魅力や料金、アクセスなどを掲載するだけでは新規顧客は獲得できません。設立したホームページが、より多くのダンスに興味のある人の目に触れるために、SEOを駆使して、検索エンジンの検索結果画面の上位に自校が表示される状況を作り出す必要があります。SEO対策については、3章で解説します。
1-1-2. SNSの活用
ホームページやダンススクールを宣伝するためには、SNSを上手に活用することが大切です。SNSのアカウントを育てるにはやや時間が必要ですが、フォロワーが増えるとキャンペーンやイベントの告知に役立ちます。ホームページへの流入も期待ができるため、たくさんの方にダンススクールを知ってもらうチャンスです。SNSは無料で利用できる宣伝ツールなので、集客を目指している方はぜひ活用してください。
1-1-3. YouTubeの投稿
YouTubeを活用して、ダンススクールを宣伝するのも選択肢のひとつです。ダンススクールであれば、実際にダンスをしている動画を投稿することで、「教えているダンスのジャンル」「生徒の雰囲気」「講師のダンスの腕前」などがわかるため、見込み顧客となる視聴者の関心を惹くことができる可能性があります。
YouTubeの投稿でダンススクールを宣伝したい場合は、視聴者に「自分もこのダンスを踊ってみたい」と感じてもらうことが大切です。動画編集や魅力的な演出で、より多くの人にダンススクールの魅力を伝えましょう。
1-1-4. ブログの更新・メルマガ作成
ホームページとあわせて、ブログを運営するのもおすすめです。ブログの内容はダンススクールの情報だけでなく、講師やスタッフの日常を綴っても構いません。講師やスタッフの人柄がわかれば、ダンススクールに入会する1つの参考材料になる可能性があります。ただし、日記を綴るだけでは集客効果は望めません。ブログからホームページに誘導し、ダンススクールへの入会を促すような導線設計を考えることが重要です。
また、無料ブログは他社の広告が入るため、少々費用はかかりますが、レンタルサーバーなどを利用して運営するのがおすすめです。ホームページの一部としてブログを掲載する方法もあります。
1-1-5. Googleマイビジネス・Yahoo!プレイスの活用
GoogleマイビジネスやYahoo!プレイスを活用して、ダンススクールをアピールする方法があります。Googleマイビジネスは、Googleマップにダンススクールの情報を掲載できるサービスです。マップ上に自社が表示されることで、ダンススクールを探している方に企業情報やアクセス情報から集客につながる可能性があります。すでにGoogleマイビジネスにダンススクールの情報が登録されている場合もあるので、まずはGoogleマップで自社の情報を確認してください。
Yahoo!プレイスも、同じくダンススクールの情報を掲載できるサービスです。Yahoo!JAPANの各種サービスと連携しているため、分析機能を使ってユーザーの関心や興味を把握できます。寄せられた口コミにも返信ができるので、新規顧客の獲得ツールとして活用するとよいでしょう。
1-1-6. Web広告の活用
費用はかかりますが、Web広告を利用して集客を目指す方法があります。たとえば、リスティング広告を活用すれば、検索エンジンの上位にホームページが表示され、より多くの人にダンススクールのホームページをアピールすることが可能です。
アフィリエイト広告は、第三者にダンススクールを紹介してもらう集客方法です。自社での集客方法ではアプローチできない顧客をターゲットにできるので、多くの方にダンススクールを知ってもらいたい方はぜひ活用しましょう。
Web広告の掲載は費用がかかるので、予算と照らしあわせながら検討してください。リスティング広告を行う際は、最低でも月10万円程度の予算は必要になります。
1-2. オフラインでの集客施策
Webを活用した集客方法にだけ頼るのではなく、オフラインでもしっかりアプローチすることが大切です。オンラインに比べると集客方法に限りがありますが、オンラインと併用することでより効果を発揮できる可能性があります。
オフラインで行える集客方法を3つ紹介しますので、ぜひこの機会に取り入れてみてください。
1-2-1. チラシの配布
個人宅やマンションにチラシを配布することで、周辺地域の方へダンススクールをアピールできます。ダンスに関心がない方も、チラシをきっかけに興味がわく可能性があります。「すぐに習う予定はないが、いずれはダンススクールに通ってみたい」といった方も、チラシをきっかけに入会を検討するかもしれません。チラシにクーポンを付けると集客力が高まる可能性があるので、クーポンや割引の導入もあわせて検討してください。
1-2-2. 体験会などイベントの開催
ダンススクールの特徴や魅力を知ってもらうためにも、体験会やイベントは定期的に開催しましょう。ダンス経験がない方や経験が浅い方、ブランクがある方がいきなりダンススクールに入会するのは抵抗があります。そんな方でも、体験会やイベントを通じてダンスに触れてもらうことで「このレッスンなら自分でも続けられそう」と感じ、入会してもらえる可能性もあります。すぐに入会につながらなくても、体験会やイベントでダンススクールの存在を知ってもらうことができます。
1-2-3. 紹介制度を設定
すでにダンススクールに通っている生徒から、新規顧客を獲得する方法です。紹介者と被紹介者の双方の会費を1ヶ月分割引にしたり、被紹介者の入会金を無料にするなどの特典を設け、既にスクールに通っている生徒に友達の紹介を促しましょう。紹介者にもメリットがあれば、積極的にダンススクールに友達を誘ってくれる可能性があります。経営に大きな負担がかからない程度に、紹介制度の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
1-2-4. ポスター・看板広告の活用
店舗の前に、ダンススクールの魅力を伝えるポスターや看板を設置しましょう。通行人にダンススクールを知ってもらい、「ダンスを習ってみたい」といったニーズを刺激する可能性があります。ポスターの掲載が可能な施設もあるので、周辺住民が多く立ち寄る商業施設や駅などに交渉してみるのも一つの方法です。オフラインの広告もフル活用しながら、集客を目指してください。
2. ダンススクールが集客に失敗する理由とは?
さまざまな集客施策を試しているにも関わらず、思うように生徒が増えない時は、以下の5つの要因が考えられます。ダンススクールの生徒を増やすためにも、今一度、集客施策を見直してみましょう。
2-1. まだ集客施策の効果が現れていない
オンライン、オフラインに限らず、集客にはある程度の時間を要します。集客効果が得られるまでには、最低でも実行してから数ヶ月はかかるので、根気よく活動を続けてください。生徒が定着するまで1年以上かかるケースもあるため、焦らずじっくりと時間をかけながら新規顧客の獲得を目指しましょう。
2-2. ターゲット設定や集客戦略ができていない
ただ闇雲にダンススクールの魅力をアピールしても集客は難しいため、戦略を練る必要があります。「どのような世代に通って欲しいのか」「通うとどういったメリットがあるのか」を明確にした上で、適切なアプローチ(集客施策)を施す必要があります。仮にターゲット層が学生の場合は、「何歳くらいの生徒が多く通っているのか」「無理なく通えるレッスンの時間帯であるか」「月謝は高すぎないか」など、ターゲット層の目線に立った情報を発信することが大切です。
2-3. 競合が多く差別化できていない
近場に同じジャンルのダンススクールがある場合、競合と差別化できなければ集客は困難です。自校ならではの魅力をアピールし、新規顧客の獲得を目指す必要があります
ホームページやSNS、チラシ、ポスターなどに、競合スクールにはない強みをわかりやすく表現するとよいでしょう。趣味程度で楽しくダンスを習っている人が多いのか、コンテスト出場を目指したダンススクールなのかなど、自校のコンセプトがわかるキャッチコピーをいくつかピックアップしてみてください。「魅力」つまり「強み」となる点を洗い出すには、自校の外部環境と内部環境を分析するフレームワークである「SWOT分析」の活用や競合スクールの視察、コンサル企業への相談などがおすすめです。
2-4. レッスン内容がターゲット層にマッチしていない
提供しているレッスン内容が、ターゲット層のニーズにマッチしていない可能性があります。生徒は「ダンスを楽しみたい」「ダンスがうまくなりたい」などの理由でダンススクールに通うため、ニーズを満たすレッスンを行わなければなりません。ターゲット層に対して、難易度が高すぎる、あるいは低すぎるレッスンを行っていないか、内容がマンネリ化していないかなど、今一度レッスンの内容や質を確認してみましょう。
2-5. ホームページ・ブログ開設をしただけで運用していない
集客のためにホームページやブログを設立したものの、運用できていないスクールは少なくありません。古い情報のままホームページやブログの更新が止まっていたり、問い合わせへの返信ができていなかったりすると、スクールへの評価は下がります。
新規顧客の獲得を目指すのなら、ホームページやブログは定期的に更新しましょう。運用の仕方がよくわからない場合は、専門家に相談するのもひとつの手です。
3. ダンススクールの集客を成功させるコツ
ここでは、ダンススクールの集客施策に欠かせない重要なポイントを6つ紹介します。参考にしながら、新規顧客の獲得を目指してください。
3-1. スクールのコンセプトやターゲットの設定を明確にする
ターゲット層を定めてから、集客施策を実施することが大切です。ダンサーを目指す方を育てたいのか、シェイプアップの一環でダンスを行っているのかなど、ダンススクールのコンセプトによって、客層も異なります。
ターゲット層を幅広く設定しすぎると宣伝内容もまとまりがなくなるため、適切なニーズの喚起ができません。まずはターゲット層を定め、ペルソナ(該当の商品やサービスを購入するであろうリアルなユーザー像)を設定してから、そのペルソナの需要にあった宣伝を行いましょう。
3-2. 料金プランを幅広く設定する
料金プランの見直しも大切です。ターゲット層に対して料金が高すぎないか、プランの種類は充実しているかを徹底的に検証してください。
料金プランは複数の中から選べると、生徒も自分のペースでダンススクールに通えます。「月に数回体を動かしたい生徒向けのプラン」「最低でも週に2回は通って本格的にダンスを極めたい生徒向けのプラン」など、それぞれのニーズにあわせた幅広い料金プランを用意するとよいでしょう。
3-3. 独自のレッスン内容を打ち出す
他校ではやっていない、独自のレッスンがあると集客効果に期待ができます。「プロのジャズダンサーが指導をしている」「幼児向けのレッスンが充実している」など、自校の強みを積極的にアピールしてください。競合スクールを視察したり、生徒にアンケート調査を実施するなどして、自校ならではのレッスン内容を作り上げることが、競合スクールとの差別化に繋がります。
3-4. 体験会でスクールの特徴を伝える
体験会やイベントを開く際は、自校の特徴を端的に伝えましょう。無理なく通える料金プランや独自のレッスン内容、プロダンサー向けのレッスンなど、自校の強みをきちんと伝える必要があります。体験会やイベントに参加する方は、多少なりともダンスに興味があります。参加者がダンススクールに入会する決め手となる、特典やアプローチ方法を用意しておくとよいでしょう。
3-5. 効果的なSEO対策・MEO対策をする
ホームページやブログを運用しても、ユーザーの目に触れなければ意味がありません。ユーザーが検索エンジンで特定のキーワードを検索すれば自校の情報が得られるように、SEO対策やMEO対策を行ってください。
SEO対策は、検索エンジンでホームページやブログを上位に表示させるための対策・手法です。MEO対策は、Googleマップをはじめとしたマップ検索エンジンで上位を狙う運用方法です。SEO対策とMEO対策は、定期的に行う必要があります。
SEO対策の効果を最大化するためには、専門知識が必要になるため、外部の専門企業に相談するのもよいでしょう。
3-6. チラシ配布はターゲットエリアを絞る
チラシを配布して集客をする際は、配布するターゲットエリアを絞りましょう。範囲を広げてチラシを投函しても、ダンススクールに通うのが難しいエリアであれば、思うように集客ができません。
チラシの作成も費用がかかるため、コストを抑えるためにもエリアを商圏内に限定することが大切です。自校から徒歩圏内にターゲットを絞るなどして、チラシを配布するとよいでしょう。
4. まとめ
ダンススクールの集客に悩んでいる方は、オンライン、オフラインの集客施策を検討・実施しつつ、ホームページやブログの定期的な運用やレッスン内容の見直し、体験会やイベントの積極的な開催などに取り組むのがおすすめです。集客施策の効果を最大化するためには、ターゲットの設定や戦略の策定が必要不可欠です。PDCAを回しつつ、地道に対策・改善を行っていきましょう。