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企業としてITリテラシーを底上げし、フィットネスが日常となる文化醸成をリードする企業へ

2024.07.19

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「人×デジタル」でより良いサービス提供を目指す株式会社ルネサンスにてDXの推進に取り組む東 武史氏に、株式会社hacomonoにてマーケテイングを担当し、総合クラブの実状にも詳しい鶴橋 亮がインタビューした対談記事の後編。総合クラブにおいてデジタル活用を進めるために必要と考える人材や、2024年3月に米国の店舗を視察した際に印象に残ったことについて教えていただきました。

INDEX

PROFILE

東 武史 株式会社ルネサンス スポーツクラブ事業企画部 次長 DX推進プロジェクトメンバー

2007年、株式会社ルネサンスに入社。店舗にてフィットネストレーナーやスタジオインストラクター、支配人を経て、本社勤務に。現在はスポーツクラブ事業企画部にて、DXの力も活用し、店舗やお客さまの体験をより良く変えるべく、取り組んでいる。

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1. DX推進成功に欠かせない“ワクワク”マインドの醸成

鶴橋:DXを進めるためにはITリテラシーの高い人材(以下、IT人材)が必要になるかと思いますが、採用や教育においては何が重要と考えていますか?

東:DXを進めるとなると、私たちは「人にしかできない分野をがんばろう」と、デジタルとは違うところを磨こうと考えがちです。これではITリテラシーが高まりません。だからといって、「デジタルが好きな人材」であればいいわけでもないんですよね。知識だけでなく、デジタルツールやコンテンツを“使うスキル”が重要であって、そのためには、実際に様々なデジタルに触れる経験を通じて「こんなに便利に、こんなにお客さまに喜ばれることができるんだ」とワクワクできることも大切です。

鶴橋:ちなみに東さんご自身は、デジタル関連の知識をどのように習得してきたのでしょうか?

東:僕は元々「なぜ?」「ほんとに?」と考える思考の癖があるんですよね。誰かに「こうした方がいい」とアドバイスされても、「確かにそうだけど、ほかの見方もあるよね?」と思ってしまったり。だからすごくいいものがあっても「あっちにも使えそうだな」とすぐ考えてしまうんです。そういう感じで、1つのことから興味を派生させながら学習してきました。

鶴橋:これから、IT人材を増やして各店舗へ配置することを検討していたりしますか?

東:当社は店舗数も多いですし、スタッフの異動も発生しますから、全店舗にIT人材を揃えることは難しいと考えています。だから全員が、ある程度(最低限の)のITスキルを磨くことが大切だと思います。

2. メッセージは空間デザインで伝える、米国の店舗に感動

鶴橋:DXにかかわらず、東さんがこれからチャレンジしたいことについて教えてください。

東:大きいところでは、人々がより快適に生活できる「ウェルネスの実現」に向けて、フィットネスに参加することが日本でも当たり前になるカルチャーをつくりたいです。これは、やはり当社のような全国に店舗をもつ企業が率先して行うべきだと感じています。まだフィットネス施設を利用していない未顧客への理解をもっと深めて、何が入会へのハードルになっているのか、何があれば継続し続けてくれるのか、そこをしっかり考えていきたいです。

鶴橋:入会へのハードルは、1つではなくたくさんありそうですね。

東:3月にアメリカへ出向き、10箇所を超える店舗を視察したのですが、向こうではどの店舗でも必ず託児所があったんです。確かに、子どもを預けられないことを理由に、フィットネス施設を利用できない保護者はきっとたくさんいますよね。保護者が健康であってこそ、子どもも健康でいられると思うのに、日本では当社含めてまだ当たり前の光景ではありません。

企業としてITリテラシーを底上げし、フィットネスが日常となる文化醸成をリードする企業へ

アメリカでの視察風景

鶴橋:日本でも少しずつ増えてはいるようですが、まだまだ導入していないところの方が多いですよね。そのほか、気になったことはありますか?

東:たくさんありすぎて絞るのが難しいですが(笑)日本の総合クラブって、「ここはこういうエリアです」「このエリアではこうしてください」と店舗側が利用方法をいちいち指示していますよね。アメリカでは、照明やBGMなどを駆使して説明なしに五感に伝わる空間づくりがされているんです。その場へ行けば自然と「頑張ってトレーニングするエリア」「リラックスしながらストレッチするエリア」ということがわかる仕様になっていて、利用方法も「お好きにどうぞ」という感じでした。

これは国民性の違いが大きいと思います。僕の印象ですが、向こうの方は「このスペース、よくわからないけどこう使えばいいか」と、決められていなくても自ら「こうしたい」という意思で過ごせる一方で、日本人は律儀な故「ここではこうしていいんですか?」とつい許可を求めてしまいがちです。だからそのまま向こうの仕様を日本の店舗に取り入れてもマッチしないとは思うのですが、多様性が日本でも大切にされてきているなか、今後に向けてとても参考になりました。

企業としてITリテラシーを底上げし、フィットネスが日常となる文化醸成をリードする企業へ

興味のあるツールは積極的に体験

鶴橋:確かに、日本人の性格によるかもしれませんね。今はまだ「お好きに」と言われても、返って何をしたらいいか迷ってしまうという方も多そうな気がします。

東:あと、必ず清掃専門のスタッフがいたことも印象的でした。清掃専門のスタッフが店舗内を歩き回っていれば、特にアピールしなくても「綺麗にしています」ということがお客さまにも伝わりますよね。

それから特にユニークだなと感じたのが、事務所をオープンにしている店舗が多くあったことです。理由を聞いたら「いつでも事務所に声をかけてほしい」「お客さまが困ったときにすぐに気づけるようにしたい」ということでした。事務所のデザイン自体がコミュニケーションの1つの手段になっているんだと感心しましたね。そのほかにも、必ず店舗コンセプトがデザインの1つのように壁面に記載されている点がとても印象的でした。

ここで学んだことを活かして、まだフィットネスに参加していない方たちを魅了できるような新しい総合クラブのかたちや、クラブ以外のウェルネス事業のかたちを実現したいです。

鶴橋:店舗コンセプトが常に見える場所にあれば、スタッフの行動も変わってきそうですね。本日は、いろいろと大変勉強になりました。ありがとうございました。

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