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愛媛県の課題解決へ!「トライアングルエヒメ」にhacomonoが採択 家主不在型簡宿民泊施設の実現で空き家活用&観光振興に挑戦

2025.04.16

2022年にスタートしたデジタル実装加速化プロジェクト「TRY ANGLE EHIME」(以下、「トライアングルエヒメ」)。このプロジェクトは、AIやIoT、ロボティクスなどのデジタル技術を愛媛県内の事業者・自治体に導入し、地域課題の解決を目指すものです。

2024年度の同プロジェクトに、株式会社hacomono(以下、hacomono)が提案した「無人民泊システム導入によるインバウンド向け遍路宿の環境整備」が採択されました。本プロジェクトでは、愛媛県・松山市を中心に事業を展開する株式会社三福ホールディングス(以下、三福ホールディングス)と協力し、すでに実装検証がスタートしています。プロジェクトに携わる三福ホールディングス 代表取締役社長 中矢 孝則氏と、hacomono 代表取締役CEO 蓮田 健一およびセールス本部で公共案件を担当する特手 大輔の3名が、提案の背景や採択時の喜び、今後の展望について語りました。

INDEX

PROFILE

中矢 孝則 株式会社三福ホールディングス 代表取締役社長

経営コンサルティングやスポーツ施設「P・SPO24」の運営、美容サービス業などを手がける。三福グループ全18社にて、多くの人の役に立ち、住みよい社会づくりを目指して愛媛県・松山市を中心に不動産や賃貸管理事業からアパレル、社会福祉事業まで幅広い事業を展開し、地域住民から親しまれている。2030年までに100社のグループ会社を誕生させること、真なる豊かさ、真なる幸福を目指す人を数多くつくり、成功者を多く輩出することを目指して現在も取り組んでいる。

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蓮田 健一 株式会社hacomono 代表取締役CEO

株式会社エイトレッドの開発責任者としてX-point、AgileWorksを生みだす。2011年に震災で傾いた父の会社を継いだ後、介護事業に関わる中で、病気になる前の予防の重要性に気付きフィットネス分野に注目。2013年7月に株式会社hacomono(旧社名まちいろ)を創業し、業界で話題となる店舗のデジタル化を推進。2019年3月にウェルネス産業向けバーティカルSaaS「hacomono」をリリース。

特手 大輔 株式会社hacomono セールス本部 ENT戦略領域部 公共グループ

2000年東京大学教育学部卒。新卒で日本アイ・ビー・エムに入社した後、スローガン株式会社の執行役員、エムスリー株式会社のBIRカンパニー執行役員等を経て、2022年にhacomonoに入社。エンタープライズ向け、自治体向けPoC(実証実験)を行うグループを牽引し、TRY ANGLE EHIMEのプロジェクトリーダーを担当。

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1. 愛媛県の「空き家問題の解決」と「観光振興」に挑む

蓮田:「トライアングルエヒメ」を初めて知ったのは2023年11月でした。プロジェクトの内容と実装支援費の金額の大きさから「面白そうな取り組みだな」と感じたことを覚えています。以前より、まち作りや地方創生に貢献したいと考えていたので、すぐにプロジェクトへの参加を決めました。

特手:プロジェクトの規定に「実装検証には地元の企業と協力すること」という条件があったため、ご協力を仰いだのが三福ホールディングスさんでした。運営されているスポーツジム「P・SPO24」に「hacomono」を導入いただいたご縁でつながったばかりでしたよね。

中矢:当社のグループ会社である株式会社三福快適生活がOpenStreet株式会社と協業で提案したシェアサイクルサービス「HELLO CYCLING」が2023年度に「トライアングルエヒメ」に採択され、このプロジェクトのことはよく知っていましたから、ご協力できてよかったです。

蓮田:快く「一緒に取り組みましょう」と言っていただけて本当に心強く感じました。企画アイデアはたくさんあったので、中矢社長や愛媛県庁の方にヒアリングしてみたのですが、皆さん、どれもピンとこない表情でした(笑)今思えば、私たち都合の「取り組みたいこと」で、愛媛県のニーズにリンクするものではなかったんですよね。

特手:その時、愛媛県庁の方が「お遍路を巡る外国人が増えているが、順路に外国人が宿泊しやすい宿が少ないという課題を聞いたことがある。hacomonoさんの無人運営サービスのノウハウを活かして、その課題を解決する方法はないか?」とアドバイスをくれたことで方向性が定まりました。四国にある88ヶ所の寺院を巡る「お遍路」は外国人旅行客に人気ですが、愛媛県内にある新法民泊施設はまだ150件ほどと、宿泊施設が不足しているんですよね。

中矢:私も「お遍路」を車で2回ほど回ってみたのですが、多くの外国人旅行客がグループで歩いていました。そのため、広さがあってグループで泊まりやすい民泊施設が求められているんです。88ヶ所の寺院も、数ヶ所が近距離に集中している地域もあれば、次の寺院まで半日以上かかるところもあります。そのような距離がある地域にも、もっと宿泊施設が必要です。

蓮田:そこで、宿泊施設がないところには新しく建てたり、人口減少で増えている空き家を活用し、無人の民泊施設として再生することで観光を活性化する企画が誕生したんですよね。その第一歩として、三福ホールディングスさんがもつ所有物件に「hacomono」のシステムやスマートキーボックスを導入して、無人の民泊施設を実現することになりました。

愛媛県の課題解決へ!「トライアングルエヒメ」にhacomonoが採択 家主不在型簡宿民泊施設の実現で空き家活用&観光振興に挑戦

写真左より、hacomono 特手 大輔、蓮田 健一、三福ホールディングス 中矢 孝則氏

2. 地域密着企業の協力で信頼を獲得、これまでにない提案で採択に成功

特手:今回の経験では大きく2つのことを学びました。1つ目は、実装検証に手を挙げるならば、地元の課題やニーズを早めに調査しておくことです。募集が開始されてからリサーチを始めていたら、応募締切日に間に合いません。2つ目は、ニーズを的確に捉え、革新的な提案を用意することですね。

蓮田:インバウンド誘致の視点も勉強になりました。例えば、松山市にある「しまなみ街道」はサイクリストに人気なので、サイクリストが多いオーストラリアから観光客を呼びこもうというように、地域の魅力がどの国の方に響きやすいのかを考えてPRするなども初めて知りました。

今までは、商品・サービスづくりから営業まで基本的に自社で完結させてきましたが、今回は三福ホールディングスさん、さらにはAirbnbへの登録施設へも取り組みを広げていくという、3社での協業という初めての経験についてもワクワクしましたね。

特手:愛媛県で活動するにあたっては「P・SPO24」さんのお名前にとてもお世話になりました。愛媛県で「hacomonoです」と言ってもほとんどの方は知りませんが、「『P・SPO24』に導入されているhacomonoです」と言えばそれだけで信用を得ることができました。色々つまずくこともありましたが、三福ホールディングスさんが新しいことへの挑戦と失敗に寛容な社風であることにもとても助けられました。

中矢:地方で取り組むにあたって「どの企業とつながるか」は取り組みの成否を分けるポイントかもしれませんね。当社としても、長年、地域に密着してビジネスをしてきている分、hacomonoさんのような都心のスタートアップ企業と協業できることはとても新鮮で嬉しいことでした。

愛媛県の課題解決へ!「トライアングルエヒメ」にhacomonoが採択 家主不在型簡宿民泊施設の実現で空き家活用&観光振興に挑戦

3. 地域に寄り添い、実験結果を元に着実な実装へ

蓮田:特手が頑張る姿を見ていたので、採択された時はホッとしました。特手はサイクリングが趣味で、「トライアングルエヒメ」に取り組むにあたり愛媛県のことを知ろうと実際に自転車で色々走ったそうで、これで採択されなかったらなんのために走ってきたんだと(笑)それは冗談ですが、愛媛県庁の方たちも「トライアングルエヒメ」を成功させるぞという意気込みの強い素晴らしい方ばかりで、ぜひ一緒に仕事をしたいと思っていたので、採択は本当に嬉しかったです。

特手:採択にあたって愛媛県庁の方から「愛媛県内における産業の稼ぐ力を強化すること」と「地域の者が新しい技術を使えるようになるまで伴走すること」という言葉をいただいた時はハッとしましたね。とても大切なことですが、県外の事業者にとって意外と意識が薄れがちな部分だと思います。

蓮田:一般的に実証実験はそれ自体が目的になりがちですが、実験結果をもとに実装し、継続的に成果を出せるようになるまでやり切ることが大切ですよね。今回であれば無人の民泊施設を広げることが目的ですが、急いで広げて後からトラブルが生じては本末転倒です。お客さまに利用される民泊施設を一軒ずつ、着実に作っていくことが大切だと考えています。その結果、スマートキーボックスの販売台数が順調に伸びていけば嬉しいです。

中矢:当社はすでに民泊施設「88HOTELS」を運営していますが、予約に関するお客さまからの問い合わせ対応はアウトソーシングしています。ここでスムーズに回ることが確認できたら、今後、他の民泊施設のオーナーにも勧めていきたいと思っています。民泊施設が増えない理由の1つが、様々な言語で届くお客さまからの問い合わせ対応への負担にあるのは間違いないですから。「対応の負担がなくなるなら、施設を増やしたい」という方が出てくることを期待しています。

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