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パーソナルジム経営を成功に導く事業理念への共感から始まる人材育成

2023.07.03

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パーソナルジム経営を成功に導く事業理念への共感から始まる人材育成

パーソナルトレーニングジム(以下、ジム)の運営において課題に挙がりやすい人材育成。人手不足が進む日本において、まず応募を集めること自体が難しくなりつつあります。採用し、長い時間をかけて育成したものの、途中で「思っていた仕事と違う」と退職されてしまうと、かけた採用・育成コストが無駄になってしまいます。

今回は、全トレーナーを正社員として採用し、152時間にもわたる研修で育成するだけでなく、退職抑制および応募者増加にも成功しているジム「RITA-STYLE」の代表取締役 倉崎 美紀氏に、人材育成のポイントについて聞きました。

INDEX

PROFILE

倉崎 美紀 株式会社RITA-STYLE 代表取締役

自身がパーソナルトレーニングを受け、体形が変わったことで人生が充実した体験から、多くの方に同じ体験を提供したいとRITA-STYLEを立ち上げる。かつて、10年以上保育士として働き、多くの40代の女性と接してきた経験から、彼女たちの気持ちに寄り添うサービスを提供する。

公式Webサイトはこちら

1. 全トレーナーを正社員雇用することでサービスレベルを保証

トレーナーと業務委託契約を結ぶジムが多いなか、RITA-STYLEでは2015年の創業当時より、全トレーナーを正社員として雇用しています。

この方針は、ユーザーとしての実体験からきています。以前、訪れたジムで、提供されたサービス内容にばらつきがあったり、「私はアルバイトでこの施設には午後しかおらず、午前のことはわかりません」などと気軽に話すトレーナーに、不信感を覚えたことがきっかけです。

トレーナー全員を正社員として採用し、しっかりとした教育を施すことで、すべての会員に、質が高く、内容にばらつきのないサービスが提供できると考えました。

2. トレーナー未経験でも必要なスキルが身に付く152時間の教育コンテンツ

RITA-STYLEの名前の由来は「利他の心」です。その名のとおり、採用でも、指導スキル以上に「人(会員)のためを想い、行動できる人柄かどうか」を重視しています。スキルや知識は後からでも習得できますが、人柄はそうはいきません。このような採用方針のため、過去にまったくフィットネスと関連のない仕事に就いていたトレーナーも多く働いてくれています。

トレーナー未経験の人材でも、トレーナーとして自信をもってデビューできるように、教育コンテンツを作成しました。大きく3つのパートから構成されており、これまでに10回以上の内容の見直しやアップデートを重ね、現在では全152時間の研修となっています。

教育コンテンツの内訳は、以下のとおりです。

項目時間内容
座学研修56時間・RITA-STYLEの創業経緯や事業理念
・栄養学
・クレーム対応
店舗研修48時間・スポーツ解剖学
・トレーニングの指導方法
・接客方法
配属店研修48時間・配属店にて、業務の流れを学ぶ

すべての研修を終了した後、さらに3時間以上におよぶ座学試験と実技試験に合格することで、晴れてトレーナーとしてデビューできます。逆にいえば、試験に合格するまで、トレーナーとしてデビューすることはできません。

指導方法や接客方法の教育コンテンツを作成するにあたっては、まずターゲットとする40代前半の女性というペルソナ(サービスを提供したいターゲット像)を設定しました。具体的には、彼女たちがどんな生活を送っていて、どんな悩みを抱えているのか、また起きやすい身体的な変化や不調などを細かく設定していく作業を行いました。それにより、提案すべきメニューやサポート方法、どんな言葉をかけられたらうれしいのかなどを導き出し、どんどん教育コンテンツに反映していきました。

ご紹介したペルソナは、代表である自分や社内スタッフの知見を元につくりあげました。一度作って終わりではなく、時代の流れとともに、栄養学の講座を追加したり、集客の仕組みを学ぶマーケティング分野の講座を追加するなどして、1冊のテキストにまとめあげました。

パーソナルジム経営を成功に導く事業理念への共感から始まる人材育成

3. 教育の最優先事項は「事業理念の理解と共感」

教育コンテンツにおいて特に力を入れたのが事業理念の共有と、その理念が現場でしっかり根付いているかを確認する4日間の研修です。

まず研修開始からの2日間で、RITA-STYLEの事業理念「お客様へ寄り添う。お客様の人生を変える」「世界中の人々に、人生を変える喜びを! 世界中を笑顔に、世界中をかっこよく!」を掲げる理由や、ターゲットを40代の女性に設定した経緯などを詳しく伝えています。その後の指導方法や接客方法にもつながる重要な部分であるため、最初に実施します。

トレーナー志望者のなかには、「自分が輝きたいから」という人がいるのも事実です。言動からそのような傾向が見えた場合は、事業理念を繰り返し伝えますが、それでも共感が得られていないと感じた場合は、お互いのために「RITA-STYLEの方針とあなたのキャリアの志向性はマッチしないように感じる」ということを正直に伝え、ほかの道をすすめています。

続く2日間は店舗に行き、実際にトレーナーが会員に指導する場面に立ち会います。1日目、2日目で伝えた事業理念に則り、現場のトレーナーたちが一人ひとりの会員のことを考えた提案や指導が本当にできているのか、ペルソナに設定しているような女性が本当に通ってきているのかなどを、確かめてもらう目的で実施しています。

実際の現場を見た感想は日報で本社と共有し、事業理念と現場での指導状況に乖離が見られた場合は、一旦研修をストップすることにしていますが、現在までそのようなことは起きていません。そればかりか、過去に複数のジムで働いた経験があった者からは、「大抵の場合、本社で教えてもらったことと現場の状況が違っているが、RITA-STYLEは一致していて驚いた」という声が寄せられました。

このタイミングで2日間の店舗研修を挟んでいることには、2つ理由があります。1つ目は、現場の空気に触れてもらうことで「早くトレーナーになりたい」という意欲を高めるためです。2つ目は、この後に、クレーム対応の講義が控えているためです。この講義では、「トレーナーはお客さまに対して責任のある仕事である」と実感してもらうために、実際に会員から寄せられたクレームを共有して行います。事前にトレーナーになることへの意欲を最大限に高めておくことで、仮に研修で気分が落ち込んでも乗り越えられるように配慮しています。

パーソナルジム経営を成功に導く事業理念への共感から始まる人材育成

4. 学び続ける姿勢で常に成長できるトレーナーに

一例ですが、未経験でRITA-STYLEのトレーナーになった元自衛官と元作業療法士の2名からは、「152時間の教育コンテンツを終えて、トレーナーとしての自信が身に付いただけでなく、人間としても成長できたと感じている」との声が聞かれました。

さらに、先の2名は、会員への対応方法に迷ったり、会員が求める成果がなかなか出ずに指導方法に悩んだときは、事業理念の講義を思い出すそうで、「利他の精神、自責の念で、お客さまにとって最適なことは何かをまず考える癖がついた」「お客さまに楽しく通い続けてもらうために、常に新しいことを学び続けようという姿勢が自然と身に付いた」と言います。

現場に出ればいいことばかりではありませんが、事業理念への共感やマインドセットがあることで、行き詰まったときに打開策を考えたり、気分をリセットするきっかけになるようで、開業して8年が経ちますが、退職者も出ていません。

教育コンテンツを整えていることや、事業理念への共感、マインドセットの醸成は、応募者の増加にもつながっています。ありがたいことに、新規募集をかけずとも「RITA-STYLEで働きたい」という希望者が後を絶たない状況です。採用試験に落ちたものの「もう一度チャンスがほしい」と、再チャレンジを希望する方も2月だけで4名いるなど、採用面でもとてもいい影響が出ています。

152時間の教育コンテンツと試験を乗り越えてデビューしたトレーナーたちは、質の高い指導スキルがあるのはもちろんのこと、事業理念を体現すべく、自ら考えて動ける人材であることがRITA-STYLEの最大の強みです。一人ひとりのお客さまの心情に寄り添う、トレーナーたちのレッスンをぜひ多くの方に届けたいと思います。

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