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SNSの活用によって海外へと広がるファンの輪とキャリア

2023.07.03

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FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSの特徴の1つに、同じ趣味をもつ人同士が気軽につながれることがあります。その特徴を活かして、いまや企業や個人が、商品やサービスのファン作りに取り組んでいます。ニュージーランド発のグループフィットネスプログラム「Les Mills」(以下、レズミルズ)のインストラクターとして、フリーランスで活躍する谷 顕真氏もその1人です。ファン作りを通してレズミルズの楽しさを伝え、「毎日をいきいきと健康に過ごせる人々を増やす」という目標を実現するために活動する谷氏に、SNSの活用方法やその効果について、聞きました。

INDEX

PROFILE

谷 顕真 LesMills Japan ナショナルトレーナー

ニュージーランド発のグループフィットネスプログラム「Les Mills」のインストラクターとしてフィットネスクラブでレッスンを行うかたわら、その指導を行うインストラクターを養成するトレーナーとしても活躍。 サプリメントメーカーのHALEOや心拍数モニターであるPolarなどアンバサダー経験も多数。

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1. レズミルズの魅力を最大限伝えるためのInstagramという選択

私がSNSを積極的に使い始めたのは、フリーのインストラクターに転身した2016年からです。それまでは総合フィットネスクラブに所属していましたが、レズミルズをもっと普及させたいと考え、退職しました。現在は、「レズミルズなどフィットネスで人生の充実を作ること」を念頭に、日々活動しています。

レズミルズのファンを増やすためには、まずは自身の活動を広めて応援してもらう必要があるので、その手段としてSNSを活用することにしました。ここでのファンの定義ですが、レズミルズや私のことを「自分(お客さま)が輝くためのサポーター」だと捉えてくれる方をそう呼びたいと思います。

私が始めた当時のSNSは、親しい友だちとの交流ツールとしての利用が主であり、今のようにビジネスで活発に利用されてはいませんでした。私も仕事で利用した経験はなかったので、当時、アンバサダーを務めていたフィットネスブランドのマーケティング担当者に相談することにしました。その結果、自分やレズミルズのファンを増やす目的だと、写真や動画などの視覚的なアプローチが中心になるInstagramが最適だろう、という結論になりました。

Twitterは、当時140文字以内の短い文章をメインとして投稿する形式だったので、世の中に対して相当な影響力が発信者にないと、投稿しても読まれない可能性が高く、認知やファンの獲得は難しいと考えました。

SNSの活用によって海外へと広がるファンの輪とキャリア

2. お客さまのニーズ×自分の強みでSNSのフォロワーを増やす

SNSの投稿を始めた当時は、レズミルズがどんな動きをするプログラムなのかを伝えるために、動画をほぼ毎日YouTubeやInstagramに投稿していました。投稿内容は、次の3点を意識していました。

  • お客さまが見たいと感じているものを投稿する
    「普段から行っているトレーニング紹介」「ウェアの着方」など
  • お客さまが学べる(お客さまのためになる)ものを投稿する
    「レズミルズの練習風景」「サプリメントなどを使ったコンディションの調整法」など
  • 自分の強みをアピールできるものを投稿する
    「フィジカルを活かしたチャレンジ動画」「テクニックの魅せ方」など

上記を意識して投稿することで、レッスンでもお客さまから「谷さんのような動きができるようになりたい」とよく相談されるようになるなど、すぐにSNS投稿の効果を実感できました。

そうしているうちに、私のレッスンに出てくれていたお客さまを中心に、少しずつフォローやコメントをくれる方が増えていきました。大きくフォロワーが増えるきっかけになったのは、ニュージーランドにあるレズミルズの本部が始めたイベント「GRITチャレンジ」に参加したことでした。

「GRITチャレンジ」とは、バーピージャンプやクラッププッシュアップなどの強度の高い動きを、30秒間や1分間などの短時間に何回できるかチャレンジし、その様子を動画に収めてYouTubeやInstagramに投稿する企画です。身体能力の高さには自信がありましたので、多くの方に注目してもらえるかもしれないと、私も挑戦することにしました。

動画を投稿すると、期待どおり「すごい日本人がいるが、一体誰だ?」という声があがり、3日間でフォロワーが一気に1,000人ほど増えました。それまでのフォロワーはほぼ日本人でしたが、これを機に海外の方も増えて、ありがたいことにわざわざ私のレッスンを受けに海外から来日してくれる方も出てくるほどでした。

3. 海外のファンにリーチしたことで拓けたキャリア

「GRITチャレンジ」に参加したことで、海外のインストラクターやレズミルズ愛好者から注目されてファンが増えたことは、私のキャリアに大きな変化をもたらしました。レズミルズの本部から、中国の上海で行うフィルミングへの出演オファーを受けたんです。

フィルミングとは、レズミルズのインストラクター教材ツールやLES MILLS Virtual™️のレッスンなどで使用される映像の収録を指します。

私が参加することで、「自分もああなりたい」「自分もがんばれば、いつか出られるかもしれない」といったような、ほかのインストラクターに夢を与えられるのではないかと思うと、とてもうれしかったですね。この経験がきっかけになり、日本だけでなく、海外で行われるフィットネスイベントにも呼ばれるようになりました。

SNSの活用によって海外へと広がるファンの輪とキャリア

4. SNSへの投稿は見ている側への配慮を忘れないことが大切

いろいろな方から投稿を見られるようになったので、今まで以上にInstagramに投稿する際は、お客さまやレッスンを提供しているフィットネスクラブの関係者など、皆が気持ちよく見られる投稿を心がけています。

例えば、身に着けているウェアやグッズのTPO。近年はイベントごとに専用のウェアやグッズを作ることが流行っていますが、クラブAのイベントTシャツを着て、クラブBでレッスンをしている写真を投稿したら、クラブBの関係者が見たときにどう感じるでしょうか。他の店舗を宣伝しているように見えてしまうため、決して快くは思われないはずです。

また、発信する情報の開示タイミングも要注意です。レッスンを提供しているフィットネスクラブがまだお客さまに告知していないのに、インストラクターが先んじてSNSで「来週は都合により代行のインストラクターによるレッスンになります」などと発信したら、どうなるでしょうか。告知の順番を間違えると、店舗との信頼関係が壊れるだけでなく、「店舗から告知されていないけど、これは正しい情報なの?」と、お客さまを混乱させることにもつながってしまいます。

代行のインストラクターによるレッスンの場合、フィットネスクラブはインストラクター変更のお知らせを準備し、店舗内に掲示するなどの対応を行ってくれています。自分のレッスンを楽しみにしてくれているお客さまのなかには、それを残念に思う方もいるでしょう。たまに、インストラクターのSNSの投稿を見ていると、急に代行のインストラクターを立て、お客さまやフィットネスクラブに迷惑をかけている状況のなかで、旅行やレジャーを楽しんでいる画像に出くわします。そのような投稿を見て、いい気持ちになる方は少ないのではないでしょうか。「投稿を見る側がどんな気持ちになるか?」は常に意識することが大切です。

5. SNSへの投稿内容の工夫でインストラクターを魅力ある職業に

Instagramは私の世界を広げてくれましたが、周りのインストラクターにSNSの活用についてアドバイスをするならば、「自分が掲げる目的のために必要だと思うのならば活用すればいいし、必要ないと考えるならば使わなくてもいい」ということです。いざやるとなると、投稿内容を考えたり撮影する時間が必要ですし、それを毎日続けるには根気がいります。労力をかけてでも達成したい目的があるのであればいいでしょうが、ないとなると難しいように思います。

一方で、SNSはフリーのインストラクターにとっては名刺代わりにもなりますし、リアルなレッスンへの集客にもつながる、という事実があります。実際、Instagramで私を知り、レッスンに参加してくれた方もたくさんいます。利用に金銭的なコストがかかるわけではないので、現代においては、活用したほうがメリットがあるといえるでしょう。

私も、引き続きInstagramの活用はしていこうと考えています。頼もしい後輩のレズミルズインストラクターも出てきた今は、主にイベントの告知や、新しい研修や商品の情報など、お知らせしたい内容があるときに投稿しています。今後は、レズミルズのファンを増やす投稿に取り組みつつ、インストラクターの価値を高めるための発信もしていきたいですね。時々、家族などのプライベートな写真を投稿しているのもその1つです。

日本においてインストラクターという職業の価値はまだ低く、ある程度の年齢になると「家族をもつために収入を増やしたい」という理由でほかの業界へ転職していく人材も多いのが現実です。私が家族との楽しいひとときを投稿することで、「インストラクターであっても、家族がもてて、充実した人生を送れるんだ」ということを感じてもらいたと思います。数年後には、子どもたちの「なりたい職業ランキング」の中にランクインするような「あこがれの職業」にしたいですね。

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