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運動だけを主目的化せず、多様なサービスが登場した2024年

2024.12.20

12月3日に株式会社hacomono(以下、hacomono)では業界の有識者4名をお招きして「hacomono Fitness Headlines 2024」を開催しました。それぞれの方にはディスカッションに先立ちインタビューを実施し、2024年に起きたニュースの中から特に注目した3つを選んでいただきました。有識者と共に参加したhacomonoの代表である蓮田健一も、フィットネス業界へサービスを提供している事業者の視点から気になったニュースをピックアップ。約25年間に渡り大手総合クラブで働き、現在はhacomonoでマーケティングを担当する鶴橋 亮が、そのニュースを選んだ理由について聞きました。

INDEX

PROFILE

蓮田 健一 株式会社hacomono 代表取締役CEO

株式会社エイトレッドの開発責任者としてX-point、AgileWorksを生みだす。2011年に震災で傾いた父の会社を継いだ後、2013年に再度B2Bプロダクトに挑戦するため、2013年7月に株式会社hacomono(旧社名まちいろ)創業。業界で話題となる店舗のデジタル化を推進した後、2019年3月にウェルネス産業向けバーティカルSaaS「hacomono」をリリースした。

公式Webサイトはこちら

1. 「FIT-EASY」上場

—— こちらを選んだ理由を教えてください。

私は、人々に運動に取り組んでもらうためには、運動を目的化するよりも脇役にした方がいいと感じているので、「FIT-EASY」の「アミューズメントフィットネスクラブ」というコンセプトがとてもいいと思いますし、独自に仮説を立てて、友達やカップルが行きやすいお店作りをしている点が素晴らしいです。脱コモディティ化に成功していると思います。

—— 今年、躍進した「chocoZAP」も運動を中心に置かないポジショニングをしています。

この2社に加えて「FIT PLACE24」も勢いがあると感じます。3社とも狙っている客層がどうしたら店舗に通ってくれるかという、考えているインサイトが全く違っている点が面白いです。「chocoZAP」は低価格かつマーケティング戦略で話題を集め、「FIT PLACE24」は設備や立地など初期投資をしっかりかけて最初に会員を集めきる。インフルエンサーを活用したマーケティングも新鮮でした。「FIT-EASY」は先ほどお話ししたようにコンセプトがいいですね。

運動だけを主目的化せず、多様なサービスが登場した2024年

2. ルネサンス、オアシスを吸収合併

—— 長年業界を引っ張ってきた2社の合併からはどんなことを感じましたか。

時代の流れを感じますし、フィットネス業界に限らずこれから合従連衡は増える気がしています。将来的にオアシスブランドがなくなることは寂しいですが、オアシスは都心に店舗が多く、ルネサンスは比較的地方に多いので、とても合理的な合併だと思います。また、合従連衡によりリブランディングも進み、新しい価値も生まれやすくなるでしょう。合併で相互利用ができるようになれば顧客価値も高まります。

3. ティップネスが従業員の髪型や髪色、ヒゲなどを自由化/ピラティススタジオが急成長

—— 2つで悩まれたのですね。ティップネスの従業員ルールの緩和は、他の企業でも同様の動きが進んでいます。

このニュースは個人的に大賛成です。日本のフィットネスクラブは従業員だけでなくお客さまに対してもルールがやや厳しく、今の時代に合っていない部分が出てきているように感じます。例えば、日本のフィットネスクラブではタトゥーを入れている方は隠さないといけませんが、海外ではファッションの一部と認識されていて、特に制限は受けません。日本は刺青という文化があったので理解はできますが、日本においても近年はファッションとしてタトゥーを入れる若年層も増えてきているので、そろそろ検討すべき時ではないかと感じます。ファッション性の不足はこの業界の課題とも感じます。

—— もう1つのピラティスの躍進も印象的な1年でした。

実は、私としてはピラティスブームの要因がよく理解できていません。フィットネス業界にはブームができる傾向がありますが、なぜそれが人気になっているのか?をもっと議論することが必要ではないかと思います。健康的に痩せたい、姿勢を改善させたいというのであればヨガを選んでもいい気がするのですが、ピラティスの方がトレーニング要素が高いからでしょうか。そうだとしたら、なぜ今、トレーニング要素が求められているのか?このままピラティスの店舗が増えていけば、淘汰が始まるはずです。その時にどういう店舗が勝ち残るのか?という議論も大切です。

—— 確かに時代の大きな流れを見据えたうえで、業界としてどうしていくかを議論することは重要かもしれません。

これからはもっと働く女性が増えるでしょう。そうすると共働き家庭が増え、忙しいからタイムパフォーマンス(以下、タイパ)重視になるので、タイパのいいサービスが残っていくと思われます。実際、近年は一度に大量に洗濯できたり、洗濯時間を使って近くで買い物できるなどの効率性からコインランドリーが増えて、昔からのクリーニング店が減少しています。

健康意識の高まりからアクティブシニアも増えるでしょう。これは総合クラブにはチャンスです。各地域で、それぞれ独自の取り組みをもっと増やしていくことが大切だと思います。あと、副業や兼業も増えているので、ワーケーションも広がるはずですから、ジムやスパ含めて、仕事ができる環境がもっと整うといいかもしれません。

—— そうなるとフィットネスクラブの訴求方法も大きく変えることが必要でしょうか。

そもそも日本のフィットネスクラブの訴求は「運動しないと」「痩せないと」というネガティブ訴求が多いように思うんです。フィットネスクラブへ行くこと自体が格好いいことなんだという文化を作る努力も必要ではないかと思います。そうすれば、もっと若年層も利用してくれるはずです。

—— 特に総合クラブは年々会員の平均年齢が上がっています。

先日、スパを利用したのですが、平日の昼間も若いカップルが多くて驚きました。昔でいうところの、漫画喫茶やカラオケに行く感覚でスパに来ているようなんです。今後のサービスを考える際は、こういう変化も参考にした方がいいと思います。

新サービスを生み出す際には、DXの力も重要だと考えているので、今、参考になりそうな海外のフィットネスクラブを色々と調べているんです。実際にフィットネスクラブを運営している方は、どうしても身近な競合が気になって、他の業界や海外施設の調査が後回しになってしまうと思うので、我々のような企業が最新のトレンドをチェックして発信していきたいと考えています。

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